株式会社 森永生科学研究所
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Q&A

モリナガFASPEKエライザU Q&A

性能に関する質問

Q1
モリナガFASPEKエライザUで検出されるものは何ですか?
A1
卵、牛乳、小麦、そば、落花生、大豆、くるみ由来の単一タンパク質あるいは部分精製タンパク質を検出します。各キットの検出対象タンパク質はこちらをご覧ください。検出対象タンパク質を指標に特定原材料総タンパク質量を算出しています。
Q2
使用されている抗体はモノクローナル、ポリクローナルどちらの抗体ですか?
A2
製品ごとにモノクローナル抗体とポリクローナル抗体を最適な組み合わせで使用しております。
Q3
ブランク溶液及び50ng/mL標準溶液の吸光度はどれくらいですか?
A3
目安としてブランク溶液で0.1以下、50ng/mLで0.8 以上です。発色は反応温度等により影響を受けます。
Q4
ひとつのキットでいくつの検体を検査できますか?
A4
96穴プレートを使用していますので、二重測定で最大40検体、三重測定で最大24検体、測定が可能です。試験回数をわけると、その都度標準品を測定するため、最大測定検体数は減少します。
なお、通知に従う場合、三重測定で実施してください。
Q5
キットの保存方法および有効期限はどのくらいですか?
A5
キットは2〜8℃で保存してください。有効期限はキット外箱ラベル及び試薬ラベルに表記しておりますので、ご参照ください。なお、A液は溶解後、室温で保存可能です。
Q6
キットには毒物・劇物・PRTR法に定められている物質を使用していますか?
A6
毒物・劇物・PRTR法に該当しませんが、反応停止液に1N硫酸を使用していますので、取扱いには注意してください。
Q7
牛乳の検査をしたいのですが、どのキットを使用すればよいですか?
A7
通常の食物アレルゲン検査には、通知準拠キットであるFAPSEKエライザU牛乳をお勧めします。
Q8
偽陽性検体について教えてください。
A8
偽陽性検体について詳しくはこちらをご覧ください。
Q9
偽陰性検体について教えてください。
A9
タンパク質加水分解物などでは抗原-抗体間の反応性が変化するため、測定結果が実際の含有量より少なくなる場合があります。詳しくはこちらをご覧ください。
Q10
弁当やインスタントラーメンのような食品の検査方法を教えてください。
A10
弁当などの食品は全体を一包装単位として考えます。また、小分け包装されている食品類も全体を一包装として考えます。よって、全てのものをまとめフードカッターで均質化して検体としてください。
Q11
通知法におけるスクリーニング検査の陽性判定について教えてください。
A11
食品採取重量1gあたりの特定原材料由来のタンパク質含量が10μg(10ppm)以上の検体については、微量を超える特定原材料が混入している可能性があると判断します。

試薬・操作に関する質問

Q12
モリナガFASPEKエライザUの抽出液は同キット別項目でも共通して使用できますか?
A12
抽出液は全項目共通ですので、使用可能です。
また、簡易検査キットのナノトラップProUとも共通となりますので、日頃のライン検査などの工程管理に合わせてご活用ください。
Q13
キットで共通の試薬はありますか?
A13
反応停止液、洗浄液、A液、B液、C液は共通です。
Q14
洗浄液の作り置きは可能ですか?
A14
可能です。一週間以内にご使用ください。
Q15
開封したキットを使うことはできますか?
A15
開封後一週間以内は使用可能です。数回に分けて試験を行う際は、温度変化の繰り返しや異物混入を避けるため、酵素標識抗体溶液や酵素基質溶液は予めクリーンベンチなどで分注してご使用される方がより安定性が保てます。
Q16
均質化時の汚染、混入を防ぐにはどうすればいいですか?
A16
  • フードカッターを洗浄する
    フードカッターからの汚染を防ぐため、洗浄は念入りに行ってください。部品を分解した後、洗剤液に浸け置きする、超音波洗浄機にかける、カップ内にアルカリ洗剤(例:スキャット20-X(第一工業製薬))を加えフードカッターにかけるなど行うと改善されます。
  • 手袋を食品毎、操作毎変える
  • 粉物の検体、特定原材料を含む検体を最後の方に秤量する
  • 天秤を抽出、測定と別の部屋に設置する
    粉物の検体は均質化すると舞いやすく他の検体や溶液などに混入する恐れがあるため、取扱に注意してください。
Q17
抽出時間が短くても構いませんか?
A17
タンパク質の抽出、変性、還元を完全に進行させるため、12時間以上室温で振とう抽出させてください。別途、通知外となりますがナノトラップProUの短時間抽出法が応用可能です。
Q18
抽出する際のポイントを教えてください。
A18
  • 食品が十分抽出されるようなるべく細かく均質化を行ってください。
  • 均質化された食品が分散されるよう、ボルテックスミキサーなどで攪拌してから、振とう機に設置してください。
  • 抽出時の室温が低いと、タンパク質が十分抽出されない恐れがありますので冬場はエアコンなどを利用して十分室温が保たれるよう注意してください。
Q19
高濃度の検体を測定する場合、どうすればよいですか?
A19
上清もしくはろ過液を検体希釈液 I で20倍に希釈後、検体希釈液 II を用いて適宜希釈してください。
Q20
なぜ酵素反応時に遮光する必要があるのですか?
A20
光が当たったまま反応させるとバックグラウンドが高くなります。良好な結果を得るため必ず遮光して酵素反応を行ってください。
Q21
反応停止後すぐ吸光度を測定しなくてはいけませんか?
A21
反応停止後は30分以内に測定してください。
Q22
副波長(二波長)の測定は必要ですか?
A22
主波長のみでも測定は可能です。副波長を測定することでプレートの歪みなど物理的な要素を除去できますので、二波長での測定を推奨します。
Q23
洗浄操作のポイントを教えてください。
A23
手動で行う場合、洗浄液が隣のウェルに混入しないように気をつけてください。洗浄液を捨てたあと、ペーパータオルなどを使用してプレートをよく叩いてウェル内に液が残らないようにしてください。また洗浄操作終了後はペーパータオルなどでプレートの底面をふくようにしてください。
検体が多い場合などは手動型のエライザ洗浄用ディスペンサーもございますので、こちらをご参照ください。
プレートウオッシャーで行う場合、使用前後に洗剤でリンスしてから使用してください。また、使用前にノズルから均等に洗浄液が出ることを確認してください。最後の洗浄操作が終わりましたら手動の時と同様にペーパータオルなどにプレートを叩きつけて洗浄液を除去してください。