株式会社 森永生科学研究所
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用語集

用語集

基礎知識
基礎研究用ELISAキット
加熱処理動物由来タンパク質検出キット

基礎知識

基礎知識
ウエスタンブロット法 サンプルを電気泳動により分画した後、タンパク質をPVDF(polyvinylidene difluoride)膜などの疎水性の高い膜に電気的に転写、この膜に酵素標識した抗体を反応させて膜上で抗原と酵素標識抗体の複合体を形成させ、最後に発色基質を添加して発色させる方法です。サンプル中に抗体と結合し得る分子が含まれている場合にバンドが検出されます。またサンプルと一緒に分子量マーカーを泳動しておけば、分子量マーカーの移動度とバンドの移動度を比較することにより、そのバンドの分子量を知ることができます。
エライザ法 サンプル中に含まれる微量の目的物質を、酵素標識した抗体または抗原を用い、抗原抗体反応を利用して定量的に検出する方法です。エライザ法は 1)目的物質を1 attomole(=10の18乗分の1モル)という高感度で検出することができ、定量性にも優れている、2)抗原抗体反応を利用して検出するため粗抽出段階で測定が可能であり、他の検査法で必要とされる精製や前処理といった煩雑なステップを必要としない、3)短時間で大量のサンプルを測定できる、などのメリットがあります。
電気泳動 DNAやタンパク質などの生体分子を、電気の力でアガロースゲルやポリアクリルアミドゲルなどの分子ふるいにかけ、分子量の大きさによってより分ける操作です。通常、DNAの分画にはアガロースゲル電気泳動が、タンパク質の分画にはSDS-PAGE(SDS-polyaclylamidegel electrophoresis:SDSアクリルアミド電気泳動)が用いられます。
SDS-PAGE 電気泳動の一種で、タンパク質をアクリルアミドとN,N'-メチレンビスアクリルアミドの混合溶液を重合させたポリアクリルアミドゲル内を通過させることにより、分子量の小さい分子はゲル内を速く、分子量の大きい分子はゆっくり移動することを利用して分子量の大きさにより分画します。

基礎研究用ELISAキット

基礎研究用ELISAキット
インスリン 膵臓から分泌されるホルモンで、分子量は約6,000 Da、等電点5付近のタンパク質です。インスリンは体内でプロインスリンの形で産生された後、プロセッシングによりC-ペプチドがはずれ、21個のアミノ酸からなるA鎖と30個のアミノ酸からなるB鎖が2本のジスルフィド結合で結合された成熟インスリンとなります。より詳しい内容はこちらです。
レプチン 主に成熟脂肪細胞で分泌されるタンパク質です。アミノ酸167残基からなる前駆体からN末端側21残基のシグナルペプチドが外れた146残基が成熟蛋白質(16kDa)として循環血液中に分泌されます。分子内にジスルフィド結合を一ヶ所有するほか、糖鎖を持たないタンパク質です。より詳しい内容はこちらです。

加熱処理動物由来タンパク質検出キット

加熱処理動物由来タンパク質検出キット
牛海綿状脳症(BSE) 牛の脳組織がスポンジ状になる病気です。牛海綿状脳症(以下、BSE)に感染した牛は、神経過敏・攻撃的・食欲減退・麻痺・起立不能の症状を示し、発症後2週間から6ヶ月で死に至ります。この病気の潜伏期間は、2年から8年程度と言われています。 BSEは、 1986年にイギリスで初めて発生が確認されました。 日本では平成13年9月に初めて感染牛が確認され、現在20例が確認されています(平成17年7月現在)。BSEの原因には様々な説がありますが、現在最も有力とされているのは、プリオン説とよばれる説です。
肉骨粉 食肉処理の工程で発生する皮、内臓、骨などを原料とし、油脂分を除去した後、圧縮・加熱乾燥したものです。牛海綿状脳症(以下、BSE)発生以前は、動物飼料原料や、農作物肥料原料として使用されてきました。しかし、BSE感染牛由来の肉骨粉中には熱に強い異常プリオンが残存している可能性があり、それを含む飼料をを牛が食べたことで次々とBSEに感染していったと考えられます。
そのため現在、牛などの反すう動物に、動物性タンパク質を飼料に添加することは法律により禁止されています。
プリオン 牛海綿状脳症(以下、BSE)の病原体タンパク質です。
プリオンには正常型と異常型があり、正常プリオンは動物の細胞内に存在し病原性はありません。しかし、何らかの原因で異常プリオンが生体内に入ると、これが引き金となり正常プリオンが次々と異常型に変わります。異常プリオンは脳、脊髄、目、回腸遠位部などに沈着し、BSE感染牛の中枢神経には、このような異常プリオンの沈着が確認されます。
異常プリオンは、アミノ酸配列は正常プリオンと同じなのですが、立体構造において正常型のα-へリックスの部分がβ-シート構造をとっています。この 異常プリオンは、熱や酵素、紫外線などのタンパク質変性条件に強いため、感染性が強いです。